平成十五年一月十三日(祝) 午後一時始
於 京都観世会館
素謡 神歌
翁 小野朗
千才 越賀隆之
能楽 鶴亀
皇帝 深野新次郎
亀 浦田保真
鶴 浦田親良
大臣 谷田宗二朗
従臣 原大
小林努
官人 茂山宗彦
笛 光田洋一
小鼓 林光壽
大鼓 谷口有辞
太鼓 前川光範
連吟 田村
越賀義隆 藤井千鶴子 西原徹吉 田中敏治
田中隆夫 矢野光紗保 山崎芙紗子
仕舞 難波 林喜右衛門
野守 大江将董
舞囃子 二人静
シテ 浦田保利
ツレ 浦田保親
笛 杉市和
小鼓 曽和博朗
大鼓 石井喜彦
狂言 蝸牛
山伏 茂山七五三
太郎冠者 茂山正邦
主人 茂山宗彦
仕舞 養老 井上嘉介
梅キリ 片山慶次郎
花筐狂 片山九郎右衛門
山姥 杉浦元三郎
能楽 石橋 大獅子
白 浦田保浩
童子/赤 深野貴彦
寂昭法師 中村彌三郎
せがれ仙人 茂山逸平
笛 杉市和
小鼓 曽和尚靖
大鼓 石井喜彦
太鼓 前川光長
終了予定 五時過
主催 浦田保利
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能楽 鶴亀 |
新年を迎えた古代中国の月宮殿。官人が皇帝の御幸を告げる。荘重なる音楽とともに臣下を引き従えて登場した皇帝は四季の節会の事始めとして太陽と月を拝する。宮殿には居並ぶ臣下・万民の皇帝に拝礼する声が響き渡る。その月宮殿は金・銀の砂が敷き詰められた庭をはじめとし、夥しい錦・宝石の数々に彩られている。仙人の住むという蓬莱山もかくやとばかりの荘厳華麗さである。
長寿の象徴である鶴と亀が毎年の嘉例となっている舞を披露する。鶴と亀が千年万年の長寿を皇帝に捧げると、大いに喜んだ皇帝は玉座を立ち、自ら舞楽に興じる。天下泰平・国土豊穣を祈って舞い納めた皇帝は御輿に乗って長生殿へと還御する。 |
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舞囃子 二人静 |
吉野山の勝手神社に毎年正月七日に供える若菜を摘むため菜摘女は野辺へ出る。そこへ現れた女は自分の菩提を弔ってくれるように人々に伝えてくれ、もし疑う者があればそのときはあなたに憑いて正体を明かす――そう言って姿を消す。
驚いて帰った菜摘女が神主に先ほどの出来事を語るうち、突然様子が一変する。霊がとり憑いたのである。菜摘女に憑いた霊は静御前であると名のり、その昔神社に奉納した衣裳を着ける。そこへ寄り添うように静御前の霊も現れ、二人は共に舞い始める。
舞囃子は、義経が吉野山を落ち行く様子、頼朝の所望で舞ったことなどを語りながら二人の静が共に舞い、回向を頼む場面である。 |
能楽 石橋 |
寂昭法師は中国の清涼山を訪れ、文殊菩薩の浄土へと続く伝説の石橋へと辿り着いた。そこへ現れた樵の童子は石橋を渡ろうとする寂昭法師を止め、これまで渡った高僧たちは皆難行苦行の末にようやく渡れたことを語る。この自然にできた石橋は高さ千丈もの谷に架かっており、幅は一尺たらず、長さは三丈、しかも苔むして滑りやすい。神変仏力でもなければ渡ることは無理だという。童子は文殊菩薩の奇特が見られるのでここで暫く待つよう言い残すとその場を立ち去る。
やがて獅子が現れる。文殊菩薩に仕える獅子は牡丹の花に戯れつつ豪壮な舞を見せ、石の橋をものともせず果敢に牡丹の咲き乱れる文殊菩薩の浄土へと渡っていくのであった。 |
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